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ヨーガは、人生を物質的なステイタスから精神的なステイタスに次元を高めていく道です。

ですから、自分の人生にはっきりとした目的がなければ、ヨーガは樹海をさまようようなものになります。

人はなぜ生まれてくるのか？本当の自分とは？

抽象的な問いですが、この答えはとくに知らなくても生きていけます。

しかし、人生に予期せぬことが起き、肉体の痛みや精神的苦しみをともなうものであればあるほど、このような問いを抱くのが人の性(さが)です。

わたくしがこれまで出会ったヨーガの扉を開けた人のなかで、ここがスタート地点でなかった人は一人もいません。

この世には、その答えを主観的に理解させてくれる多くの本があります。これらはすべて人間の本質を説いており、人間は宇宙意識に進化していく価値があることを伝えています。

このなかに、世界中のさまざまな言語に翻訳されている古典のベストセラー「バガヴァッド・ギーター/ 神の詩」があります。

18章からなるうちの第2章には、人間の本質、生き方について語られています。そして、第６章には、ヨーガとは何か、私たちに何をもたらしてくれるのかを知る手がかりが書かれています。

この書に出会い、自分の人生に意味を見出せるようになると、あなたにとってのヨーガは人生の目標にたどり着く交通手段に変わります。

目的地に最短で、乗り換えも少ないルートで行けるのはどれだろうと探すように、最短の道で最高の人生をスタートさせるには、どのルートでヨーガを行っていけばいいのかという問いがあなたの中に生まれるでしょう。

わたくしの場合は、目的はわかっていただけに、このルートを教えてくれる人物がどうしても必要でした。

もし、あなたもその人物を必要としていたら、どこに行きたいかをはっきり言えるようになってください。

「ヨーガをやりたい」「魂とつながりたい」は、目的ではなく手段です。

ヨーガをやって、魂とつながって、それで「どうなりたいか」です。

あなたは何のために生きるのか、この生きる目的です。

これを明確にしてください。人生の時間はそのためにあります。

思考は、人生の意味を考えられる抽象レベルに向上すると、その目的を果たすために何をすればよいかと建設的な思考が働らくようになります。

思考が、精神的知的レベルに達すると潜在意識が目覚めはじめ、人生の目標に必要な知識やガイドを磁石のように引き寄せるようになります。こうなるともはや物理的距離など壁にもなりません。

ヨーガは、人智を超えた科学的手段のため、この科学を本当の意味で活用しようと意志するところに宇宙が味方しないはずがないのです。

ここまですべて、わたくし自身の歩んだヨーガの経験から書いています。

人生の目標のためにこんなことが必要だ！と思えば、次の瞬間に脳裏にヒントが浮かんできます。

そのキーワードを頼りにすぐにネットで検索し、そのキーパーソンがいれば何県もまたいで会いに行く、ということをくり返し行って今に至っております。

出会った方々は短命で早くにこの世を去っていかれましたが、わたくしのなかに熱いメッセージを残してくれました。

それは、短いけれど本質的なことで、それが今でもこの年老いていくわたくしの背を押す力になっているのです。

目覚めた人の言葉こそが「AUM」です。